個人的に毎週のように家の草むしりをしています。 膨大な量の草をがむしゃらにむしっていると、 いつしか「雑草目線で雑草を考える境地」に達してきます。 雑草にはそれぞれ個性があり、 みんな生きるのに一生懸命なんだと。 数ある雑草の個性の中から、個人的に特に注目したものをご紹介します。
「雑草魂」という言葉があるように雑草には強くたくましいイメージがありますが、中には案外そうでもない草があったりします。 勝手に生えて、勝手に枯れていく草です。 同じ種類の他の草は近くでかなり大きく育っているのに、自滅型の草は大きくなる前に枯れてしまうんです。 水分とか栄養、日照が関係しているんですかね。 水分とか栄養、日照の問題だとしたら、その草がその場所に生えたこと自体が痛恨のミスなはずです。 雑草でも痛恨のミスを犯すことがあるようです。
コンクリートの割れ目とか、何でこんな所に?みたいな草が時々ありますよね。 そういう草をむしっていると、ある奇妙なことに気づきました。 コンクリートの割れ目など普通は生えないような場所に生える草には、 「もはやむしることが困難なほど深く根を張った草」と「拍子抜けするほど簡単に抜ける草」の二種類あるのです。 前者は人間にむしられるリスクが低いので、雑草界では成功例でしょう。
問題なのは後者です。 コンクリートの割れ目なので土などの栄養分が少ない上に、根が張っていないので人間にむしられるリスクが高い。 何のためにそこに生えたのでしょうか。 これはあくまで個人的な推測ですが、 「初めはもっと根が張れると思ったけど、思いのほか土が少なくて、根が張れなかった。」ということなのではないでしょうか。 要するに、これも痛恨のミスでしょう。
よく「手のかかる子ほど可愛い」と言いますが、雑草でもそうですね。 しっかり根を張った優等生型の雑草は草むしりする側としては小憎らしいですね。 逆に拍子抜けするほど簡単に抜けたり、自分から勝手に枯れてしまう草は可愛い。
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