まだ、ざっくりと見ただけですが、個人的には、Depth(奥行き)が印象的でした。 フラットデザインには奥行きという概念がなかったので。
マテリアルデザインではUIを構成する要素を紙に例えて、 それらをレイヤーで構成しているというイメージがあります。 モーダルなどは一番手前に見えるようシャドウを大きくするなど。 マテリアルデザインの「紙とレイヤー」の考え方は既存のWindows10以前のOSのUIとも親和性があって、 直感的にレイヤーを認識しにくいWindows10やiOSのフラットデザイン原理主義よりユーザーは扱いやすかったと思います。
Fluent Designの動画を観た限りではFluent Designにおける奥行きとマテリアルデザインにおける「紙とレイヤー」は 全く異なるもののように見えます。 Fluent Designにおける奥行きは、フラットデザイン原理主義を維持しつつMRを想定して空間的な奥行きをつける、 という既存+アルファの考え方のように見えます。 デスクトップでFluent Designを体験した時にどう変わるかかは実際に体験してみないとわかりませんが、 実際の操作上は大きな変化はないようにも見えます。
Windows8/10のタイルはリリース当初はクールだと思いましたが、個人的には現在は使っていません。 ライブタイルもオフにすることが多い。 また、Windows10しかりiOSしかり、フラットデザイン原理主義的デザインは、従来の導線をそのままに見た目だけ変えた印象が強い。 Windows10はタイルなど物議を醸した画期的なインターフェースがありましたが、 iOSに関しては基本的に見た目だけ変えただけで、体験の大きな変化がない印象がある。
そういう意味ではユーザー体験を根本から変えたのはマテリアルデザインだけというイメージがありますね。 しかも、普段ユーザーが使い慣れているUIとの親和性を担保しているので、違和感が少ない。 とは言え、Fluent Designも楽しみではあります。
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