会社の遅刻理由第一位はおそらく「電車の遅延」でしょう。 人身事故や信号機故障など様々な理由で電車は遅延します。 一見すると「電車の遅延」という不可抗力が理由なので、 遅刻も致し方ないとも思えますが、 ある意味で腑に落ちなくも思えます。 なぜなら「電車の遅延」というリスクを事前に想定しておけば、 「遅刻」の大部分は防げるからです。
朝の通勤時間帯は「電車の遅延」が多い。 こればっかりはデータを引っ張り出すまでもなく、周知の事実でしょう。 通勤時間帯に電車に乗っている人で、 「電車の遅延」に遭遇したことがない人はいないでしょう。
重要なことはこの「電車の遅延」を 「想定外の事態」と捉えるか、「想定内のリスク」と捉えるかです。 言うまでもなく「想定内のリスク」と捉えた方が 「電車の遅延による遅刻」を回避できる可能性が高くなります。
「電車の遅延」を「想定外の事態」と捉え、 わざわざ通勤時間帯に電車に乗る人は、 おそらく「ギリギリまで眠れる」というリターンを得るために行動していると思われます。 でも、それは同時に「会社の遅刻」というリスクを伴う。 つまり、「ギリギリまで眠れる」という些細なリターンのために 「会社の遅刻」というリスクを負っているということになるのです。
簡単に言えば、人が集中する通勤時間帯を避け、 自分の通勤時間を人が少ない時間帯に前倒しすることです。 一般的に言われる「オフピーク通勤」というやつです。 個人的な感覚ではありますが、 首都圏郊外で朝6時台なら、「電車の遅延」はほぼほぼ起こりません。 もし不測の事態が起こったとしても、始業時間までだいぶ時間がありますから、 遅刻という最悪の事態にはなりません。 睡眠不足は「就寝時間の前倒し」をすることで確保できます。
もちろん、これは「会社の遅刻」を最大のリスクと捉えた場合の考え方です。 「遅刻しても仕事をきちんとしていればいい」という考え方もそれはそれで理解できます。 その場合は「会社の遅刻」をリスクとして捉えないわけですから、 「通勤エクスペリエンスのデザイン」も変わってくると思います。
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