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エクスペリエンスの観点から業界専門用語を考える

ユーザビリティの基本の一つとして、 「誰でも理解できるラベル」というものがあります。 そういった観点で見ると、業界用語、専門用語は 誰にでもわかりやすい言葉にはなっていないのではないか? という疑問がわいてきました。 その一例をご紹介。

ペンディング

保留という意味でしょうか。 よほど普段から使い込んで頭に刷り込まない限り、 「ペンディング」と聞いて「保留」というイメージが浮かんできません。 「ペンディング」と聞いて意味を考えるという認知負荷がかかるだけでなく、 「ペンディング」という言葉を覚えて頭に刷り込む、という行動負荷がかかります。

ローンチ

「立ち上げ」「公開」という意味でしょうか。 こちらもペンディング同様、言葉を覚えて頭に刷り込む、という行動負荷がかかります。

fix

個人的にこの言葉は使い慣れていますが、 文脈によっては、 CSSのposition:fixedと勘違いしてしまう可能性がゼロとは言えません。

「それ、fixで。」
「え?もうfixなんですか?」
「いやいや、positionの方のfixだよ(怒)」

リスケ

「スケジュール」という言葉自体は一般化されていると思います。 スケジュール帳という言葉もありますし。 ただし「リスケ」という言葉に変形されてしまうと話は別。 動物のリスの新しいキャラクター名と勘違いしてしまう可能性がゼロとは言えません。

新キャラクター、リスの「リスケくん」。 ゆるキャラにいそうですね。

「業界用語を覚える」という行動負荷がない方が優れたエクスペリエンスだ。

もちろん、業界用語を覚えれば済む話ではあります。 ただ、エクスペリエンスの観点から考えると、 なぜわざわざ「覚える」という行動負荷をユーザーに課すのか、という疑問が浮かんでくるのです。 「覚える」という負荷なしにコミュニケーションできる方がエクスペリエンスとして優れているとは思いませんか?

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